80%Tiny(室内ファンフライ )- かたやまさん
Toddさんの設計で定評あるTinyをベースに約80%に縮小し、普通の機材で楽しめる様に 考えて作ったのがこの80%Tinyです。
データ
全幅 | 500mm |
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翼弦長 | 190mm |
翼面積 | 約9.5dm2 |
全長 | 440mm |
全備重量 | 100gr、(内脚3gr) |
モータ | Keyenceジャイロユニットモーター |
ギヤ比 | 5.3対1 |
プロペラ | 140mmx100mm(?)黒プラスチック |
サーボ | ハイテクHS-50X2 |
受信機 | GWS−GWR4P |
電池 | 携帯電話用リチウム電池X2直列 |
胴体 | 5x5ヒノキ棒 |
プッシュロッド | 竹ヒゴ |
その他 | バルサ |
被覆 | ミラクルフィルム |
製作
フルサイズのTiny(翼幅約60cm)を作って重量オーバーで失敗したので、誰に でも手に入る機材を使って小さなTinyを作ろうと思い、どうやら飛ぶものが 出来ました。 胴体はカーボンのパイプとヒノキと同じ重量だったので迷わずヒノキを選 択、同じ発想でエレベータのプッシュロッドも竹ヒゴにしました。 何時も悩まされるモーターマウントは、昔のUコントレーナーのように胴体先 端部に二本の短いヒノキを両側から貼り付け、プロペラシャフトと軸受け部分 を挟み込み、モーターは輪ゴムで取りつけました。バッテリーも同様、脚と共 に輪ゴムで取り付けています。 ミラクルフィルムは丈夫で良いのですが、収縮力が強く、3mmm角のバルサでは 曲がってしまい、エルロンと翼の間に隙間が出来ましたが、大きな問題にはな りませんでした。
最大の問題は視認性で、30mも離れるとどっちに向いて飛ん でいるのか分からなくなることです。それと室内で飛ばすには結構広い空間が
必要で、先週のJAL体育館では何度も壁にぶつけてしまいました。 無風状態なら公園で飛ばすのに最適です。特に同じモータユニットを使った マイクロペッパーと空中戦をすると興奮します。スパンが短いにも係わらず
飛行は安定しており、コロコロした感じはありません。全備重量が100grを超 えるとスピードが早くなり扱いにくくなりますので、それだけ注意が必要です。 プロペラはGuntherの125X100も使えますが、大人しい飛行振りになりますので
室内用に良いでしょう。ちょっと熱であぶってピッチを落とす方が良いと思い ます。リブの肉抜きはしていません。気になる方はどうぞ! JSTコネクタへの変更、リブの肉抜き、マイラー被覆、カーボンの脚などで
あと5grは軽くなると思いますが、今回は見送りました。
今日風がなかったので南郷公園でプロペラをとっかえひっかえ試して見まし た。Guntherの125X100、とこれを火であぶってピッチを浅くしたもの、とチェ
コ製の黒い菱形(140x100?)のような物の三つです。
結論からいうと;
- チェコ製は直径も大きく引きが強くスピードも出ますが(約5000rpm)、モーターが大分熱くなり追加フィンが欲しくなります。ビール缶を切ってぴらぴらをつけた帯のような物を作り、これをモータに巻きましたがどれくらい効果が有るのか不明。
- Guntherを火であぶってピッチを浅くした物は、モータの回転は出るのですが(約7500rpm)、空転しているようで砂のグラウンドから離陸出来ません。手投げで飛びますが推力がある訳でも無さそう。
- オリジナルのGuntherは回転もそこそこ出、離陸もするし飛んでいても推力も充分、と言う感じで、結局室内でも屋外でもこれが一番バランスが良いようです。
多分これ以外のオプションとしては、5−2.4モータを減速して、バルサの8〜9 インチくらいのペラをつける手が有ると思いますが、これは後のお楽しみに 取っておきます。 風さえなければとても安心して飛ばせるこの機体、これからどう発展させるか 楽しみですが、重量的には機体だけで30gr以下ですので胴体を一枚のバルサ板 にしてもラダ‐が無ければ意味無いですかね?
その後
2002.1.3 追加
80%Tinyは12月24日潮風アリーナで2回目の室内飛行を行いました。結果は 田中さんのHPをご覧頂きたいのですが、フルサイズのTinyと同重量で翼面荷重 が約1.5倍にもかかわらず、スピードが少々早いのが問題とは言え、飛行では 田中さんを唸らせてしまいました。
田中さんのTinyは大変な努力の末の100gr、一方僕の方は普通の機材で 特に軽量化を苦心すること無く出来た100grで、同じ重量でも中身は相当違い ます。飛行の方は、田中さんのは推力が120gr近くあるところからすぐ離陸す るのですが中々アクロし難いようで(これはエルロンとVテール尾翼とのリン ケージの関係も有るのですが)、僕の方は結構簡単にロールやらインメルマン ターンしてしまいました。しかし推力が機体重量の半分程度なので上昇力が絶 対的に不足で本当のアクロは出来ません。
これは非常に面白い経験でした。特別な努力をしないで出来る軽量な機体と、 市販プロペラと動力ユニットを使った推力の限界と、最近使えるようになった リチウム電池、の三つがたまたまうまく組み合わさって、この機体がそこそこ
飛ぶ様になったと言うことで、これは一般向け室内用ラジコン飛行機のひとつ のモデルになりそうな気がします。
Keyenceの動力ユニットが今後どれだけ継続されるのか不明ですが、最近アメ リカでも市販されているようなので暫く市販されるものとすれば、これを使っ た簡単な室内機として普及できるのかもしれない・・・と思い始めています。 でもリチウム電池がもっと安全に皆が使える様になる必要が有りますが。
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